韓国の英語教育事情とは?

2020年度から学習指導要領が新しくなるに伴い、小・中学校、高校の英語の授業内容にも大きな変化がありました。

小学校に関してはこれまで5・6年生で行っていた週1回程度の外国語活動が3・4年生に引き下げられ、
内容も「読み」「書き」中心だったものが「聞く」「話す」を加えた4技能をバランスよく習得することを
重要視しているようです。少しずつではありますが、英語教育のあり方について見直されてきています。 

さて、日本ではこのような変化がありましたが、お隣の韓国の英語教育事情も気になりますよね。
英語教育に非常に熱心・・・というイメージが強いですが、実際はどうなのでしょう?
今回は、小学校の授業時間と内容について簡単にご紹介したいと思います。 

韓国では、実は20年以上も前から小学校3年生以上を対象に英語科目が必修化されています。
現在、3・4年生は週に2コマ(年間68時間)、5・6年生では週3コマ(年間102時間)の授業数となっており、
日本と比較すると約1.5倍の差があります。 

授業は通常の教室ではなく、家庭科や美術の授業のように特別教室で行われることが一般的で、
そこには空港やショッピングセンターなどのコーナーがあり、実際に海外に行ったときに遭遇しそうな状況を想定し、
英会話が学べるようになっています。 実用性の高い英語力を身につけることができるよう考えられています。 

因みに大学進学に関しても、英語熱の高さが伺えるデータがあります。
国際教育協会(Institute of International Education)によると、2015年にアメリカの大学に通う学生数の
国別ランキングで、韓国は4位の6万3千人。一方、日本は9位の1万9千人でした。
韓国の人口は日本の半分以下であることを考えると、グローバル化への意識にも圧倒的な差を感じますね。 

日本の英語教育もこれから低年齢化が進んだり、内容も変化していくでしょうが、
海外の英語教育事情を知ると子どもたちにとって本当に必要な学習やスキルは何なのか?改めて考えさせられます。
他の国の英語教育事情も、またの機会にご紹介したいと思います。 

【参考】 
・アジアの英語教育事情 https://ocean-gnet.com/images/pdf/asia_jijyou.pdf
・国際教育協会(Institute of International Education)https://www.iie.org